笛の音色と共に…
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笛の音色と共に…
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「クラウドファンディングの開始」
2024.11.11
クラウドファンディングこの度、犬山こども長唄クラブは2024年11月1日から1ヶ月間、「READYFOR」にて初のクラウドファンディングに挑戦しています。

DNAに息づく"日本の伝統音楽"を未来へ繋ぐプロジェクト

日本語という言葉を唄う伝統芸能「長唄」の文化を、こども達の未来に残す。その第一歩としてこども長唄をデジタル音源として記録し、世界へ公開するプロジェクトです。

江戸文化で広まった長唄ですが、犬山市は長唄のプロの演奏家を多く輩出する全国でも特別な地域として知られています。犬山の長唄文化と、2011年より犬山で活動してきた私たちの想いをクラファンサイトで知ってください。

開始より10日ほど経ちましたが、多くのご支援をいただきスタートしております。是非とも皆様のあたたかいご支援を、どうぞよろしくお願いいたします。

ネットでの応援が難しい方は、振込での代理申請も可能です。nagautaclub@gmail.com090-1479-7531 までご連絡ください。(※AIlin型プロジェクトのため、目標金額に達しなかった場合も返金はなく実施いたします。)

クラウドファンディングの詳しい説明は「犬山こども長唄クラブ」のホームページでも詳しく説明しております。こちらもご覧ください。
2024クラファンの挑戦(犬山こども長唄クラブ)
山田 卓
「薄い色の煤竹」
2024.10.18
40年近く前でしょうか…滋賀県で煤竹を集めている方の所へ行きました。農家が本職の方でしたが、古い家の解体の時に煤竹を集めることを副業にしていたようです。

煤竹の話をしていただいたのですが、その中で印象に残ったのは「裕福な家の煤竹は色が薄い」という話でした。煤竹は囲炉裏の煙に燻されて色がつきますので、裕福な家は煙の少ない良い薪を買えるから竹に色がつかないのだそうです。

煤竹の篠笛篠笛にすると色が濃い方が貫禄があって良いかと思っていましたが、薄い色も人気がありすぐに売れてしまいます。

お金持ちの家にあった竹と考えると縁起がいいのかも?
山田 卓
「こども長唄クラブの録音 〜クラファンでの挑戦〜」
2024.10.08
犬山こども長唄クラブ子供たちの夏休みがあとわずかという8月の終わりごろ、「犬山こども長唄クラブ」の子供たちの長唄をデジタル録音いたしました。

その音源を、音楽配信サービスを用いて世界中の人たちに聴いてもらえる環境に置くことが狙いです。
長唄のデジタル音源長唄のデジタル音源その資金集めのため、またクラブの活動の宣伝も兼ねて、READYFORから初めてのクラファンに挑戦いたします。

期間は11月1日から30日まで、詳細はまた後日のコラムにてお伝えさせていただきます。

何卒よろしくお願いいたします。
山田 卓
「篠笛修理 3」
2024.09.30
頭が破損した篠笛の修理の依頼がありました。

篠笛の頭の修理朱漆で数字が書いてある部分は何ともなっていないのですが、黒漆の部分が欠けています。頭は音には関係のない部分ですが、今回は直してほしいとのことで修理しました。

頭は漆で形を作りますので、修理には最短で10日ほど…タイミングが悪いと、2週間以上かかってしまいます。

篠笛の頭の修理数字が分からなくなるほど破損がひどいと不便ですが、時間と送料がかかってしまいますので少し欠けたくらいなら、そのまま使い続けていただいてもいいと思います。

(今回の修理代は1,500円になりました。)
山田 卓
「工房の風景」
2024.08.16
時々、工房の見学をお願いされます。工房の見学はお断りしているのですが、そう申し上げると「やっぱり秘伝の制作方法があるのでしょうね」と言われたりします。そんなたいそうなものは無いのですが、あるとすればちょっとしたコツや自分用の道具がお見せできないものということでしょうか。

工房の風景そんな工房の中の風景を一つ紹介します。やすりで竹を削る作業をすると竹の粉が出ます。その作業の練度があがると、粉が同じ場所に落ち続けます。父が作業をした後にはきれいな竹の粉の山でできています。

普段はすぐに掃除して無くなりますが、たまたま放置されていましたので写真を撮ってみました。
山田 卓
「子供たちの意外な感想」
2024.07.26
犬山こども長唄クラブ体験会先日、犬山こども長唄クラブの体験会がありました。

その時に「子供たちの長唄をレコーディングして世界に発信したい」という思いで、クラウドファンディングのプロジェクトを立ち上げるための撮影をしました。
犬山こども長唄クラブ体験会その中で子供たちの感想などを聞く機会があったのですが、「長唄と学校の音楽の授業で歌う歌とどうちがう?」と質問すると、「学校で歌う歌の歌詞は意味わからん」という子がいて周りの子もうなずいていました。

その時は「長唄の方がわからないでしょう?」と言ったのですが、みんなにはいやいやと首を横に振られました。

後から思い返してみれば、子供たちの言う「わからん」は、歌詞の単語の意味が分からないということではなく「この歌を歌わなければいけない理由が分からない」ということに近い「わからん」のようです。学校ではある意味、歌詞内容を想像するときにクラス中で同じようなことを想像することになるので、拒否感を覚える子もいるのかもしれません。

子供たちにとって長唄は歌詞の意味が本当にわからないことも多いので、直接的な内容でつづった学校での歌詞に閉口する子には、勝手にいろいろ想像する余地が大きいのかもしれません。
山田 卓
「籐を巻きたくない笛」
2024.06.26
煤竹の篠笛煤竹の八笨調子を作るにあたって竹材を探していたら、一節の長さがぴったりの煤竹がありました。

ちょうど一節で篠笛になるのは、新しい白竹でも意外と数が少ないです。ましてや煤竹となると相当珍しいので、これはそのままの姿で笛にして飾っておこうと思い、籐を巻かずに製作しました。

父親もずいぶん前にそのような笛をいくつか製作していたのを覚えていますが、現在家には残っていません。30年くらい作っていないと思います。父親曰く「苦労して作っても手を抜いてると言われる」と言っていました。まあ、作りたくても竹材がありませんが…。

ちなみに今回作った八笨調子は、大変気に入っていただいた方にお売りしました。店には10日程しか飾れませんでした。
山田 卓
「幕間 1」
2024.06.20
たまには笛や長唄とは関係のない趣味の話をと思います。

コーヒー豆コーヒー豆の焙煎私はコーヒーをよく飲みます。気が向くと自分で焙煎したりします。

私の場合はそれほどこだわりなく気晴らしに焙煎するのですが、コーヒー豆専用のほうろくの様な焙煎器を使います。

焙煎中、焼きむらが出来ないようにずっとジャカジャカ振り続けます。けっこう大きな音がしますが、その音と香りに包まれて立ち上る煙を見ていると、とてもリラックスできる気がします。

ちなみに私はインスタントコーヒーもよくのみますが、妻に言わせると私は雑食なのだそうです。
山田 卓
「篠笛修理 2」
2024.06.12
篠笛の修理篠笛の修理の依頼で一番多いのが、「手孔と手孔の間が割れてしまった…」というものです。手穴が開いている分、この箇所はどうしても弱くなります。

割れが完全に開いていると音が鳴らなくなるのですが、筋が入った程度の時はどういう具合なのか分からないのですが音が鳴ったりならなかったりします。篠笛は小さな穴が開いても音が出なくなりますから、筋が入った程度でも息が漏れる時があるのでしょう。

小鼓の皮に小さな穴が開いたまま使っている演者がいましたが、小鼓は音が出るのになぜ篠笛は音が出ないのでしょう。不思議です。
篠笛の修理(今回お修理代は1,000円になりました。)
山田 卓
「跡継ぎ誕生?」
2024.05.27
竹を真っすぐにする作業10ヵ月ほどカナダでホームステイをしていた次男が去年の7月に帰ってきて、笛の作り方を覚えたいと言ってきました。

先ずは「竹を真っすぐにする作業」をやらせてみようと思い、竹材の在庫数が一番多い祭笛用の竹をたくさん選んで洗って用意しました。
竹を真っすぐにする作業なかなか苦戦しているようで、何本も失敗しているようでした。実は…この「竹を真っすぐにする作業」はけっこう難しく、私もほとんど失敗しなくなるまでには結構時間がかかりました。

最近、和楽器を作っている店が閉店する話を聞くことがあります。後継ぎがいないというのも大きな理由の一つのようです。まだわかりませんが、日音はもうしばらく続けていけそうです。
山田 卓
「藍ノ会定期演奏会を開催しました」
2024.03.21
藍ノ会定期演奏会藍ノ会定期演奏会昨日、藍ノ会の定期演奏会を無事終了することができました。

大勢のお客様に恵まれて、賑やかな会を開催することができましたことを、心より感謝申し上げます。

今後ともご声援賜りますようよろしくお願いいたします。
山田 卓
「もう直ぐ本番です」
2024.03.18
藍ノ会定期演奏会の練習風景昨日、3/20に行なわれる藍ノ会定期演奏会の下浚い(合わせ練習)がありました。こちらの写真は最初に演奏される「操三番叟」の練習風景です。
藍ノ会定期演奏会桜の開花の便りがちらほらと聞こえる今日この頃、今年も47名のメンバーによる定期演奏会を行います。ぜひお誘い合わせの上、演奏会に足をお運びくださいませ。
山田 卓
「定期演奏会のお知らせ」
2024.02.21
藍ノ会定期演奏会藍ノ会定期演奏会今年も藍ノ会定期演奏会の季節となりました。

今年で33回目を迎え、通常の会員による演奏に加え、創立者 山田隆(吉住小隆治)卒寿記念としての出し物も企画いたしました。

例年、プログラムの作成のみで直近のお知らせとなっておりましたが、本年はこのようなチラシでご挨拶とさせていただきます。
山田 卓
「大人向け体験会」
2024.01.29
1月26日に、犬山こども長唄クラブ主催で恒例の体験会を開催いたしました。唄・太鼓・笛を好きなだけ子供たちが体験できるイベントですが、今回は初めて大人の方向けにも時間枠を設けることを試みました。

篠笛体験太鼓体験体験された3人の方々は、貸出ししたプラスチック篠笛で音を出して2〜3曲に挑戦したり、太鼓では撥の構えから手組を打つところまで習得したり…と、30分ほどの時間でしたが楽しんで帰られました。

皆さん想定外に上達され、今年はこのような企画をもっと発展的に挑戦してみようかと思っています。
山田 卓
「間について思う4」
2024.01.11
三味線の譜長唄の節(音の動き)は、言葉の動きと三味線の音が基本になっています。ですので、三味線の出す音と同じ音で唄っていることが多いのですが、三味線と同時に音を動かすと「べた付き」と言って好まれません。

三味線と唄はつかず離れず「不即不離」とよく言われます。長唄演奏者として考えると「言い得て妙」と思うのですが、指導者として考えると、あまり使い勝手がいい言葉と感じない気がします。

「三味線とは、つかず離れず唄うのですよ」と説明すると、三味線の音の動きと唄の音の動きをずらそうと考えるようで、単純に「ズレた」唄になってしまうことがあります。長く修行をしてきた演奏家は音の動きではなく自然と「唄の間」と「三味線の間」を把握して唄うので、「ズレた」だけの唄にはならないようです。

唄と三味線が同じ音の動きをすると「唄の間」と「三味線の間」も同じようになり単調になりやすいので、それぞれの「間」に変化をつけて面白味を加えた結果、良い感じに「不即不離」になるようです。

指導者として、その「間」の感覚を伝えるのはとても難しい…といつも感じます。
山田 卓
「新年のご挨拶」
2024.01.01
古典芸能あけましておめでとうございます。

今年は笛の製作に加えて、古典邦楽に基づいた新しい楽曲などが提供できるように考えていきたいと思います。

昨年に引き続き、演奏会情報やコラムなど更新していきます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。2024年が皆様にとって幸せな1年となりますように。
山田 卓
藍ノ会
MOVIES'「篠笛を吹く」